また、寝られなくなってしまった・・・・
父は、これまでに二度風呂で溺れかけています。
一度目は10年ほど前だったと思います。
酒を飲んで、高血圧の薬を飲んで、風呂に入り血管が拡張して低血圧となって動けなくなったのです。
風呂が長いので見に行ったところ
父が沈みかけていました。
「たすけてくれ・・・たちあがれん・・・」
父を持ち上げる事はできず、これ以上のぼせないように風呂の湯を抜いて救急車の到着を待ちました。
二度目は5月8日です。
親戚宅で、父の長風呂が気になった母が、溺れかけているところを見つけました。
本人は足が滑ったと言っていましたが、おそらくはのぼせてたちくらみを起こしたのだと思います。
父の入浴時には
「おとうさん おきてる?」
と声がけするのが我が家の習慣になっています。
父は自分が風呂で二度も死にかけたという事実をすっかり忘れています。
正確には、
死にかけた事実 < 長風呂の欲求
とにかく、命をかけてでも長風呂をしたいようなのです。
周りの人間が溺れた父に対処する大変さなどお構いなしです。
そんな父が見守っている家族のことなど気にするはずもありません。
お陰で、私は父が風呂から出るまで寝ることができません。
父は朝は5時前から活動を始めます。
テレビを点け、ネット碁をして自動的に朝食が出てくるのを待ちます。
こんな調子なので私の睡眠時間は4時間ほどです。
これは、54歳のおっさんにはとてもきついのです・・・
日中は、家事、電話連絡、メール対応、来客、等々昼寝をする間もありません。
病院からの連絡がある可能性があるのでスマホをマナーモードにすることができません。
お願いだから一つでも減らして・・・・おじさんげんかいなの
おまけに、研究者をしていたせいか、頭を使い始めると眠れなくなるのです。
思考が始まってしまうと結論がでるまで寝ることができないのです。
何も考えずに寝られればよいのですが、思考のスイッチはいつオンになるかわかりません。
ふとしたきっかけで思考が始まってしまうのです。
今日も始まってしまった・・・・
もう限界が近いです。
本日の心配事は、母の回復期のリハビリについてです。
一般的な脳卒中の治療の流れでは、急性期の治療が終わると回復期のリハビリが始まります。
今の母は急性期の治療中で、今月中には回復期のリハビリに移行できるのではないかという状態です。
先週末に転院希望の書類に署名しました。
しかし、母は認知症なのです。
記憶は日々失われています。
記憶が戻ることはありません。
母は記憶が失われている事を自覚しています。
これまでの面会時には、きまって
「どうして こうなった?
ふしぎで ふしぎで」
と言っていました。
「だいじょうぶ だいじょうぶ もんだいないよぉ」
「そお?」
「そうだよぉ」
というやり取りで母は納得していました。
入院14日目の昨日は、
忘れている事に気づくと
「ダメだなー」
といって手で頭を叩いたり、壁に頭をぶつけたりしていました。
「ゴンゴンしたらだめだよぉ 大丈夫だからね」
といってなだめたのですが、母はいろいろ思い出せない事をもどかしく思い始めたようです。
『このまま回復期のリハビリに入って大丈夫なのだろうか・・・・・』
これが私の今日の心配事です。
転院希望の書類には、家族が目指すリハビリのゴールを記入する欄がありました。
『日常生活の自立』
私は、そう書きました。
その時はそれで良いと思ったのですが、母は認知症なのです。
脳出血を起こしていなくても、自立した日常生活を送ることはできなくなるのです。
『このリハビリは何を目標としたものだろう?』
今の母は食事とトイレは介助なしで行えています。
入浴は介助が必要な状態です。
これで十分なのでは?
これ以上何を求めるのだろう・・・
リハビリをしても記憶は戻りません。
リハビリが終わる頃には、記憶がなくなり、日常生活もままならないという状態になっているのではないかと心配なのです。
そうなった母は幸せでしょうか?
とにかく私は、母に
「ダメだー」
と思ってほしくないのです。
『自立した生活など送れなくてもよいのではないか
介助すればいいじゃないか』
どうしたらいいんだろう・・・
今夜はもう 眠れそうにない・・・
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