顕微鏡徹底カスタマイズガイド発売中です。
生物顕微鏡 Biological microscope
*対物レンズの反対側から照明を当て、試料を透過した光を観察する顕微鏡で、最も一般的な顕微鏡。あまり使われないが透過型顕微鏡とも呼ばれる。
*パーツを交換して、暗視野、位相差、偏光、微分干渉の各観察法に対応させることもできる。
正立型の生物顕微鏡
緑の線は光源からの光路
金属顕微 Metallurgical microscope
*対物レンズ側から照明を当てる顕微鏡で、金属などの光を透過しないサンプルに反射した光を観察する顕微鏡。照明方法から、落射型顕微鏡、反射顕微鏡とも呼ばれる。主に工業製品の検査に使われている。
*照明を水銀ランプにし、光路にフィルターを入れサンプルの発する蛍光を観察する蛍光顕微鏡もこの顕微鏡の一種である。
*金属顕微鏡は、たいてい標準で暗視野観察に対応しており、パーツを追加して偏光、微分干渉観察に対応させることができる。
正立型の金属顕微鏡
緑の線は光源からの光路
対物レンズの位置による分類
正立顕微鏡、倒立顕微鏡
上記の二つの顕微鏡のどちらにも正立と倒立の二つのタイプがある。
サンプルの上に対物レンズが位置するものが正立顕微鏡で、サンプルの下側に位置するものが倒立顕微鏡と呼ばれる。
*倒立型の生物顕微鏡は主に培養細胞の観察に用いられる。
*倒立型の金属顕微鏡は高さのあるサンプルの観察に用いられる。(正立顕微鏡のステージに乗せられない大きさのものが観察できる)
用途による分類
実体顕微鏡 Stereo microscope
上記の分類のどちらにも入らない、顕微鏡の用途による分類。顕微鏡下で作業する場合などにサンプルを立体的に観察するための顕微鏡。
*サンプルと対物レンズの間に距離があるので顕微鏡下で作業することができる。
*古い機種や低価格の機種は対物レンズが二つ付いており、通常対物レンズの交換はできない。
*ズーム機構が付いていることが多い。
*二つの対物レンズは異なる角度でサンプルに向いているので目に届く像は左右で異なっている。
*写真撮影には片方のレンズからの像を用いるため、思ったような像にならないことがある。
*対物レンズが斜めになっているので、写真撮影の際は上下動によって視野がずれる。
対物レンズが二つあるタイプの実体顕微鏡
実体顕微鏡の高級機種には対物レンズが一つのものがある。
鏡筒が長いのが特徴で、一つの対物レンズの像を二つの接眼レンズで異なった角度から観察することで立体像を得ている。
写真撮影には対物レンズ中央の像を用いるので、上下動による視野のずれはない。
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