スマホの有機ELパネルとIPS液晶パネルの顕微鏡観察

  二冊目の本を書き終わったので久々に顕微鏡観察してみました。スマホの機種変更をしたので顕微鏡で比較してみました。新機種はOppo A73という有機ELパネルの機種です。以前の機種はApple iPhone 5sです。こちらはIPS液晶です。パネルの光で撮影したので照明は使っていません。

Oppo A73 有機EL 408 ppi

Apple iPhone 5s IPS液晶 326 ppi

Oppo A73
 対物レンズ:Olympus NeoSplan 5 NIC
リレーレンズ:Olympus NFK 2.5
カメラ:Sony α6300
Apple iPhone 5s
対物レンズ:Olympus NeoSplan 5 NIC
リレーレンズ:Olympus NFK 2.5
カメラ:Sony α6300
 驚いたのが有機ELの画素の配置です。45°傾いて配置されていました。IPS液晶とは全く異なります。
 更にIPS液晶はRGBの輝点がセットで1画素となっていますが、有機ELでは大きさと形が異なるRGBの輝点が異なる数配置されていました。

Oppo A73
 対物レンズ:Olympus NeoSplan 10 NIC
リレーレンズ:Olympus NFK 2.5
カメラ:Sony α6300
Apple iPhone 5s
 対物レンズ:Olympus NeoSplan 10 NIC
リレーレンズ:Olympus NFK 2.5
カメラ:Sony α6300
 拡大して画素の大きさを測ってみました。Oppo A73の有機ELパネルは408 ppiなので1画素の大きさは62 μm四方で、Apple iPhone 5sは326 ppiなので1画素の大きさは78 μm四方です。
 iPhoneのIPS液晶は画素の大きさは数値通りでした。A73の有機ELパネルではRGBの輝点が全て入る最小の四角形の1辺は126 μmでした。公表されているスペックでは62 μmなので倍の大きさになっています。斜めに見てみると63 μmの四角形の中に赤青1つずつ、緑2つの輝点が入る事がわかりました。おそらく公表されたスペックの1画素はこの斜めの配置の輝点の集まりの事と思われます。また、黒い枠の部分は計測に入っていないようです。画像はxy軸にそって画素が配列されているため斜めの画素で表示させる場合は解像度は半分になってしまうのではないかと思われます。実質204 ppiなのではないでしょうか。
 有機ELパネルが皆このような構造なのかはわかりませんが、有機ELと液晶では全く異なる構造であることは確かなようです。見てみないとわからないものですね。また別機種のスマホが手に入ったら比べてみようと思います。


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