シロテンハナムグリの顕微鏡観察

 本日の顕微鏡写真はシロテンハナムグリです

先日、道で、轢かれたシロテンハナムグリをみつけました。

アリさんにクリーニングをお願いして顕微鏡サンプルにしました。

一週間ほどできれいにクリーニングしてくれました。

イチジクに集まった虫です。
シロテンハナムグリ、シラホシハナムグリ、カナブン、ショウジョウバエの4種が写っています。
この他にスズメバチの仲間がやてきます。


まず、驚いたのは、シロテンハナムグリの目にまつ毛があったことです。
目の直前に触覚が生えているのですが、その触覚からまつ毛が生えていました。
飛行中に風を受ける部分なのでワイパーのように働いているのかもしれません。
もう一つ、目の上部にアイガードがありました。
これも目を守る装備なのかもしれません。


羽にも発見がありました。
羽の裏側は一見茶色一色なのですが、うっすらと黒い模様があることがわかりました。


金属顕微鏡で観察してみると、偏光観察すると模様がはっきりと浮かび上がることがわかりました。
表面に光を反射する層があるようです。
何か役割があるのでしょうか?

羽の表には馬蹄形の構造が見られました。飛ぶ際に風を受ける側なので空気の流れを整える役目があるのかもしれません。



羽の表にはもう一つ発見がありました。
羽にある白い模様は毛でできていました。
白い硬い構造だと思っていたので驚きました。
この模様には個体差があるので、機能とは関係していないのではないかと思います。
この毛にはどういう意味があるのでしょうか?

使用機材
観察法:落射照明偏光観察、落射照明明視野観察、落射照明暗視野観察、落射照明微分干渉観察
顕微鏡:Olympus BH2 UMA
対物レンズ:Olympus NeoSPlan 5 NIC, NeoSPlan 10 NIC



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